ラジオで紹介
さきほどPippoという方からメールがあり、明日、文化放送ラジオに出演し、拙著『いつか別れの日のた
めに』を紹介するとの連絡がありました。
Pippoという方、全く未知の人で(男性か女性かも分からず)、メールが来たときは迷惑メールかと思い
削除しかけてしまいました。
Pippoさんのホームページを見ると、かなり熱い思いで詩の普及宣伝活動をされている様子。略歴には
思潮社に4年ほど勤めていたとも記されています。
番組では『いつか別れの日のために』の中から1,2篇朗読もされる予定とのこと。
関西では聞けないのが残念ですが、関東在住の方はよかったら聞いてみてください。
番組名 「くにまるジャパン」本屋さんへ行こう、
放送時間 9日(火)12:10〜(20分間)
|
|
|
|
水引草に風が立ち
先日、庭の草刈りをしていたら、アジサイの根本にミズヒキソウが咲いているのを発見しました。植えた
覚えはないので、どこかから種が飛んできて自然に生えたようです。
まだ若い頃、晩夏に信州を旅すると、この花が咲いているのをよく見かけました。初めて見たとき、ああ
これが立原道造の詩の中に出てくる水引草かと、感動したのを覚えています。
夢はいつもかえつて行った 山の麓のさびしい村に
水引草に風が立ち
草ひばりのうたひやまない
しづまりかえつた午さがりの林道を
(立原道造「のちのおもひに」より)
この詩のせいか、ミズヒキソウを見ると、信州にひとり旅をし、一人の女性にあこがれていた頃の、ちょ
っと切ない思いがよみがえってきます。
ワンコたちと散歩に行くと、他にもいろいろと秋の花が見られます。中野重治の、「お前は歌ふな/お前
は赤まゝの花やとんぼの羽根を歌ふな」(「歌」)という詩句で有名な赤まま(正式名イヌタデ)もひと月ほど
前から咲いています。「赤まま」は「赤いまんま」、つまり赤いご飯粒のことですね。うまい愛称を付けたも
のです。ちなみに、水引草はその名の通り、祝儀袋の水引からきています。
空き地では、萩とススキが群落となって、秋の風に揺れていました。
 |
 |
 |
水引草
赤い穂状のものがそうですが、
ちょっと分かりにくいかな?
|
赤まま(イヌタデ) |
萩とススキ |
|
|
|
|
びーぐる次々号に向けて
一昨日の火曜日は、大学の授業の後、びーぐる編集同人の山田兼士さんのお宅で、細見和之、高階
が集まり、編集会議を行いました。まずは次号(17号)の校正を行い、その後、おいしい料理とお酒をよば
れつつ、次々号(18号)の特集についてあれこれ話し合いました。18号の特集担当は高階で、あらかじめ
作成していた企画案に沿って話し合い、微修正を経て了承されました。まだ内容は明かせませんが、そ
れなりにおもしろい特集になるのではと思っています。
びーぐると並行してガーネット次号(68号)の編集も進めています。こちらは同人の原稿はそろったもの
の、自分の原稿がまだできず(まあ、いつものことですが)、目下苦戦中です。当分は原稿と編集に追わ
れる日々になりそうです。
昨日は忙しい一日でした。新車の1ヶ月点検のため、車を販売店へ持って行き、その途中で長靴を買
い、帰りに散髪へ行き、帰ってからワンコたちの散歩と庭の草刈り。
ワンコたちの散歩に行こうとして、買ってきたばかりの長靴を履こうとしたら、袋から出した家人に、「こ
れ、どっちも右足違う?」と言われて、びっくり。前後に並んでいるのをレジに持って行ったのに、店側が
並べ方を間違えていたようです。店に戻り取り替えてもらいましたが、おかげで草刈りを始める時間が予
定より遅くなってしまいました。
2時前から初めて、終わったのが5時半。植木の刈り込みや剪定も併せて行ったのでかなり時間がか
かりました。終わってから首筋がかゆいので、家人に薬を塗ってもらおうとしたら、「これ、蚊じゃないよ、
点々と赤くなっている。蜘蛛やない?」と言われました。そう言われたら、痒みが尋常ではない。それにし
ても蜘蛛って、刺すんだろうか? 一日経った今も痒みは続いています。
|
|
|
|
台風一過
昨日の夕方頃から風が強くなり始め、一時は庭の木が大きく揺れるほどでしたが、7時過ぎにはもう風
も雨も収まっていました。一気に駆け抜けていったようです。4月の強風の時は屋根からトタン板が落ちて
被害を被りましたが、今回は特にこれといった被害もなし。でも、テレビのニュースを見ていると、各地で
かなりの被害が出た様子。
一昨日の夜、ガーネット同人で、沖縄在住の高木敏次から、「停電で原稿が送れない」と電話がありまし
た。昨日の夜のメールには、「こちら、那覇では昨日、トラックが横転したり、街路樹が飛んで行ったりと大
変な風雨でありました」と書かれていました。トラックが横転するような風というのはどんなのだろう。ちょっ
と想像がつきません。
台風一過というと、普通、空が晴れ渡るものですが、今朝もまだ雲が垂れ込め、小雨が降っています。
同じガーネット同人で鹿児島在住の池田順子から今朝来たメールには、「台風が去って、秋晴れです」と
書かれていました。ということは、その秋晴れがもうすぐこちらにも来るはず…。逆に関東在住の同人の
所は今頃台風のさなかかな?
昨日、家人にまだ早いと言われつつコタツを出しました。夜はもう秋を越え、初冬のような寒さです。
|
|
|
|
モグラの死
昨日のワンコたちとの散歩中、意外なものに出会いました。草むらでコッコが何か匂いを嗅いでいるの
で、何だろうと近づいて見たら、モグラでした。ひっくり返って死んでいました。表に返すと、毛はつやつや
としていたので、死んでからまだそれほど時間が経っていないようでした。体長10センチほど。まだ子供な
のかな。絵本やアニメなどでモグラを見ることは多いけれど、実物を見たのは初めて。ほんとに絵そのま
まのかわいらしい姿でした。
それにしてもどうしてこんな草むらで死んだのだろう? モグラって土の中で死ぬんじゃないのかな?
空を見たかったのかな、などと思いつつ、少しの間、その動かなくなった小さなものを見ていました。
今日もいい天気。窓の外の青い空を見ながら、久しぶりにカーペンターズを聴いています。「カーペンタ
ーズの音楽はトレンディではなかったかもしれない。しかし僕らが信念を持って作った音楽はタイムレス
(時代を超えるもの)だ」と兄(リチャード)の言葉が歌詞カードに書かれています。
ガーネットの締め切りが迫ってきました。
|
|
|
|
平野はるひ作品展
今日は池田順子詩集『水たまりのなかの空』の表紙絵を描いてもらった平野はるひさんの個展に行って
きました。場所は大阪・高槻市のアートデアート・ビュー。古民家を改装したという、小さいけれど、瀟洒な
ギャラリーでした。高槻は現在の神戸に引っ越してくるまで10年以上暮らしていたので、駅前は懐かしい、
と言うより、未だに庭のような感じです。
個展は今日が最終日で、平野さんも在廊されていて、初めてお会いしました(表紙絵の打ち合わせはほ
とんどメールだったので)。対面するまでは、ご本人のホームページに描かれた絵から、ぽっちゃりとし
て、メガネでもかけているような人かなと想像していたのですが、実際は細身のチャーミング(と言う言葉
はもう死語かな?)な方でした。
作品を拝見し、20分ほどお話しして、おいとましましたが、駅に着いて改札に入ってから、大切な忘れ物
をしてきたことに気がつきました。忘れ物と言っても品物ではなく、写真を撮ること。このホームページに
載せようと思ってせっかくカメラを持って行ったのに、撮るのをすっかり忘れていたのでした。それから慌
てて(別に慌てなくてもいいんだけれど)Uターンし、駅から5分ほどの会場に戻りました。着いたときに
は、涼しい日であったにもかかわらず、汗びっしょり。「すごい汗ですね」と驚かれつつ、写真を撮らせてい
ただきました。平野さんとも記念に1枚撮りましたが、これは僕の汗びしょの姿が見苦しいので掲載不可。
何はともあれ、平野さんと、平野さんの絵の実物に出会えたことは幸いでした。
|
|
|
|
26個の風船
ガーネット同人大橋政人の新詩集が出ました。タイトルは『26個の風船』(榛名まほろば出版)。前詩集
『歯をみがく人たち』から4年、13冊目の詩集です。
大橋さんの詩はこのところずいぶんと哲学的になってきたように思えます。哲学的と言っても、難しいこ
とは何一つ書いてなく、当たり前のことを当たり前に書きながら、「なぜこれが当たり前であるのか?」と
自らに問うていると言ったような具合。哲学的と言うよりも、禅問答と言った方が近いと言えるかもしれま
せん。
猫や犬、花や空…そうした日常の何気ないものに目をこらし、目をこらしているうちにいつしかそれらと
一体になっていく。今回の詩集にはそんな世界が広がっています。ご一読を。
直線ハ
コワイゾ
起点ガアルノニ
終点ガナイ
起点ガアルカラ
終点ガナイ
ノバセバ
ノバスダケ
ノビテイクゾ
七日、七日ト日ヲカサネ
オ家ガ ダンダン
トオクナル
(「直線ニツイテ」より)
|
|
|
|
|
落ち穂拾い
今年も選考委員を務めている柳波賞(童謡詩の賞)の応募作品が主催者(沼田市)から束になって送ら
れてきました。例年より少し多い1,100篇ほど。この中から一般の部と小中学生の部それぞれ50篇ずつ
ほど選び主催者へ戻します。2日かけて完了しましたが、まだ少し数が足らないので、家人に落ち穂拾い
(?)をしてもらうつもりです。この落ち穂拾いはけっこう役立っていて、今までこの中から入選した作品も
結構あります。やはり一人の目だけでは見逃しもあるので、別の目を通すことは大事だと思えます。
子供の詩の賞と言えば、この秋からもう一つ新設された賞の選考に関わることになりました。どうも子供
の詩と縁があるようです。
|
|
|
|
詩ができた!
詩ができないと一昨日書きましたが、昨日、何とか2つともできました。締め切り1日前。ミューズは今回
も降りてきてくれました。それにしても毎回、ギリギリにならないと降りてきてくれないというのは困ったもの
です。意地悪なミューズなのかなあ。何はともあれ、ホッと一息といったところです。
「びーぐる」の原稿も完了。連載の「詩歌の植物」の原稿のことを忘れていて、こちらは今からではもう間
に合わず、休載ということで勘弁してもらいました。
この後は「ガーネット」の原稿にかかります。こちらはまだ締め切りまで半月あるので大丈夫。と言いな
がら、いつも詩がギリギリになってしまうのですが。
来週の火曜日から大学の後期授業が始まります。夏休みも終わり。また少しずつ忙しくなってきそうで
す。
|
|
|
|
詩ができない
もう10日ほど詩ができなくて苦しんでいます。2ヶ月ほど詩を書いていなかったので、なかなか詩の頭に
戻らないようです。
ひとつは「びーぐる」のフォトポエム。もうひとつは某新聞からの依頼原稿。フォトポエムの方は何とか目
処が立ちましたが、新聞の方はまだ白紙に近い状態。締め切りは14日。後3日しかありません。うーん、
困った。神頼みならぬ、いつものミューズ頼みで突然詩がひらめくのを期待しているのですが、さてどうな
るか。
先日、「タルタ」という詩誌が送られてきて、詩人の米川征さんが亡くなられたことを知りました。2012年6
月1日、膠原病のため死去。享年71。お会いしたことはないが、同誌にガーネットを紹介してくださったり、
ガーネットの購読会員にもなってくださったりしていたので、親しみを感じていた。
最後の詩集『腑』(2007.11)をいただいたとき、ガーネットの「詩集から」に紹介した。その部分を再掲し
て、追悼の辞にかえさせていただきます。
「ありふれた日常も、角度を変えて眺めると、違った姿が見えてくる。長く腑に落ちなかったことも、ある
日、ストンと腑に落ちることがある。けれど、生きている間には腑に落ちないことの方がはるかに多い。そ
んな腑と腑との隙間から、生きてあることの哀しみが伝わってくる。
モップはもとは純白だったけれど
汚れて灰色になっている
そのモップをぼくが解き放つことにしたのは
長年勤務していた職場からぼくがふと解き放たれたからで
ぼくも記念に何かをぼくの手で解き放ってみたい
と思ったからだ
で、解いてみたのだけれど
で、どうするの? モップはぼくに解かれたままだ
(「モップ」より)」
ガーネット53号(2007.11)より
|
|
|