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日々のあれこれ

日々のさまざまな思いや出来事を、つれづれなるままに綴っていきます。

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2012年1月9日 月曜日

夢にも締切がある
 昨日は予定通り福山へ自作の歌の発表を聴きに行って来ました。お寺の講堂にびっしりと120人ほど の方が来られていました。演奏の始まる前に10分ほど詩の内容について話をしました。愛する者を失う のはつらいことだけれど、その人の思い出は残された者にとって生きるよすがにもなるということなどを、 今回の大震災のことなどとも重ね合わせて話しました。
 歌はピアノの伴奏に併せて、オペラ歌手の藤井泰子さんが気持ちを込めて歌ってくださいました。曲の 付けにくい詩ですが、変化に富んだ付曲で、後半部などは美しいメロディラインに魅了されました。作曲 は長谷川智子さん。
 演奏の後、池田理代子さんが40分ほど話をされました。テーマは「良く生きること 良く死ぬこと」。40代 初めに更年期障害になって苦しみ、今できることは今しようと決意し、47歳で音大の声楽科に入学された そうな。夢にもマンガと同じで締切があるという話が印象的でした。

 帰りは福山駅のすぐ目の前にある福山城に少しだけ立ち寄りました。青空に城の白壁が映えて、とて もきれいでした。

藤井泰子さん 池田理代子さん 福山城


2012年1月6日 金曜日

ずっと忘れないために
 2年半ほど前に作詞を依頼されて作った詩「ずっと忘れないために」にやっと曲が付き、発表されること になりました。1月8日(日)1時半より、広島県福山市の専光寺にて。お寺で音楽の発表会なんて変な感 じがしますが、このお寺には音楽寺という別名が付いていて、住職夫人がオペラ歌手で、「福山シティ・オ ペラ」という合唱団の代表もされています。今回はその娘さんでやはりオペラ歌手の藤井泰子さんがこの 曲を歌ってくださいます。招かれて当日聴きに行きますが、どんな歌になっているのか楽しみです。
 この発表の後、「ベルサイユのばら」の作者である池田理代子さんのお話もあります(こちらの方がメイ ン)。なぜ池田理代子さんなのか、とこれまた不思議に思いましたが、池田さんはずいぶん前からオペラ 歌手としての活動もされているとのこと。まったく知らなかったので、意外に思えたことでした。
 何はともあれ、福山市は初めて行く土地なので、少し周辺の観光でもできたらいいなと思っています。



         ずっと忘れないために
                             高階杞一
 
  昨日まであったものが
  とつぜん 消えてしまう
  テーブルからお皿が落ちて
  壊れてしまうように
 
  わたしから とつぜん
  あなたがいなくなる
 
  割れたお皿は買い直すことができるけれど
  あなたを買い直すことは
  できない
 
  空には今日も雲が浮かんでいる
  あなたがいなくても
  時間はいつもと同じように過ぎていく
  あなたがいなくても
  街はいつもと同じように流れていく
  何だか不思議
  あなたがいないことに
  わたしはまだ慣れないでいる
 
 
  あなたのすわっていた椅子に
  窓辺の光がさしている
  あなたの昨日まで読んでいた本が
  机の上に残っている
 
  38ページ目に
  栞をはさまれたまま
 
  その続きを読むことはできるけれど
  あなたの続きを読むことは
  もうできない
 
  空には今日も雲が浮かんでいる
  あなたがいなくても
  時間はいつもと同じように過ぎていく
 
  あなたのいなくなった部屋で
  わたしはあなたを読む
  昨日までのあなたのページを
  何度も繰り返し繰り返し読む
  あなたがここにいたことを
  ずっと忘れないために
 
  あなたの笑っていた顔を
  ずっと忘れないために




2012年1月2日 月曜日

大変な1年の幕開け
 元日の朝8時頃に妹から電話があり、母が救急車で病院へ運ばれたと聞いて、びっくり。前から心臓が 悪く、ずっと薬を飲んでいたのですが、急に調子が悪くなったようでした。急いで運ばれた病院へ駆けつ けると、もう容態は安定していて、ちゃんと話もできたのでホッとしました。まだ正月でちゃんとした検査が できず、治療方針も示されない状態ですが、少しでも早く快復して欲しいと祈るばかりです。
 そんなわけで、今年は何とも大変な1年の幕開けとなりました。

 皆さまにはよいお正月を迎えられたことと思います。
 どうぞ健康で平和な1年になりますように。


2011年12月31日 土曜日

1年の終わりに
 今年は日本も世界も大変な1年でした。新年早々、鳥インフルエンザによる鶏の大量死、新燃岳の噴 火、3月11日の東日本大震災と原発事故、台風による紀伊半島の洪水災害、タイでの洪水被害、アラ ブ諸国の民主化運動による騒乱…。そして、ユーロ圏を中心とした世界的な経済危機。何かいいことは なかったかと振り返っても、思い浮かぶのは「なでしこジャパン」のW杯優勝ぐらい。いずれにしても201 1年は長く記憶に残る1年になることでしょう。

 個人的には去年まで3年続いた大殺界が明け、まあまあ順調な1年でした。原稿もたくさん書きました。 調べてみたら、詩が19編と、散文が25編ほど。他に、ガーネットやびーぐるの編集、空とぶキリン社での 詩集の編集が2冊(1冊は7月に出た『だんご虫のゆめ』で、もう1冊は来年1月中旬に刊行予定)。
 来年は自分の詩集を2冊ほど出せたらいいなと思っていますが、さてどうなるか。

 本当にいろいろなことがあった1年ですが、来年は今年より少しでもいい1年になるように祈りたいと思 っています。
 皆さまもどうぞよい新年をお迎えください。


2011年12月30日 金曜日

仕事完了! & 詩集年間ベスト10+1
 最後まで残っていた詩がやっとできました。昨日の昼間の段階では、これはもう年内には無理だなと、 半分諦めかけていましたが、いつもの火事場の馬鹿力で、ふっと思いつき、何とか仕上げることができま した。ミューズさん、年末の忙しい中、降りてきてくれてありがとう!

 これで年内の仕事は全て完了。
 一段落したので、年末恒例の(と言っても、去年から始めたばかりですが)「今年の詩集・年間ベスト10」 を挙げることにします。あくまで自分の手元に届いた中から選んだものであり、当然のことながら他にも 優れた詩集があるかと思います(順番は思い付いたままであり、ランキングではありません)。また、ここ 2ヶ月ほどの間に届いた詩集はまだよく目を通していないので、一応去年の11月から今年の10月位まで ということで。

・「海は近い」(思潮社) 江夏名枝
・「化車」(思潮社) 廿楽順治
・「徒花」(思潮社) 山之内まつ子
・「希望」(編集工房ノア) 杉山平一
・「灯色発酵」(思潮社) 三井葉子 *「発酵」の「発」は異字体(酉+発)です
・「静かに、毀れている庭」(書肆山田) 岬 多可子
・「あかときまで」(書肆山田) 黒岩 隆
・「sketches」(書肆山田) 荒木時彦
・「鉱脈の所在」(コールサック社) 中林経城
・「流れる雲の速さで」(思潮社) 岩木誠一郎
・「薄い街」(沖積舎) 佐藤弓生

 最後の「薄い街」は詩集ではなく歌集です。とてもいい歌集だったのでここに挙げることにしました。


2011年12月28日 水曜日

僕でもいいの?
 1ヶ月ほど前に某新聞社のホームページからインタビューを受けました。大学生の就職活動を支援す るサイトです。就活のヒントになるような話を聞きたいとの依頼だったのですが、自分が適任かどうか、一 瞬ためらいました。何しろ就活などほとんどしたことがなく、ただ休みが多いという理由だけで公務員を目 指したのですから。こんな僕でもいいの?と思いつつ、依頼を引き受け、1時間ほど話をしました。
 その内容が、昨日、ホームページ上に公開されました。いい加減な話を、インタビュアーの方がうまくま とめてくれています。
 ここでそのサイトを紹介したいところですが、顔写真がかなり大きく載っています。しかもその顔がかな り老けて見えます。まあ、お爺さんに片足を突っ込んだ歳なので、年相応と言われればそうかもしれませ んが、これはかなり恥ずかしい。と言うわけで、ここにはそのサイトのアドレスを載せないことにしました。 興味のある方は自分で探してみてください。もしうまく見つかっても、写真を見て笑わないでくださいね (汗)。

 昨日はスクーリングを無事に終了。終わった後、「びーぐる」の山田兼士さんと駅前の居酒屋で打ち上 げをしました。今年最後の飲み会です。山田さんは、年内の仕事は全て終わったと余裕綽々でしたが、 こちらはまだ詩が1つ残っています。ミューズはまだ降りてきてくれません。締切まで後3日。どうしよう。 お尻に火がついてきました。


2011年12月25日 日曜日

後1週間
 昨日は地元の三田牛の卸をやっている店へハムと肉の買い出しに行ってきました。店と言っても土日 しか開かず、しかも営業は3時間ほど。卸の店(通称、ジャンボ市)なので値段はかなり安く、いつ行っても 混雑していますが、年末のこの時期はお正月用のハムや肉を買い込む人でひときわ混雑します。開店 の30分前に行ったのに、もう長蛇の列。市価の3分の1ほどの袋詰めハムなどは、開店40分ほどで売 り切れ状態になっていました。早めに行ってよかったと胸をなでおろしつつ、目的の量を買い込んで、車 で次の目的地へ向かいました。スーパーに予約していた鶏の丸焼きの受け取りです。去年は売り切れで 悲しい思いをしたので、今年は早めに予約して確保。
 夜はこの鶏の丸焼きとワインでクリスマスイブを祝いました。ワンコたちもおこぼれに与ってうれしそうで した。

 明後日は大学のスクーリングで、朝から夕方まで授業をします。これが終わったら今年の仕事も終わ り。と言いたいところですが、まだ年内締切の詩ができていません。うーん、困った。この暮れの忙しい時 期に、詩のミューズは降りてきてくれるかなあ。締切まで後1週間。まさに、神頼みです。


2011年12月22日 木曜日

フォトポエム、完成
 この1週間ほど悩んでいたフォトポエムが完成し、今朝、メールで送稿しました。これで「びーぐる」の原 稿は全て完了。ここでホッと一息つきたいところですが、年内にまだもう一つ、詩の締切が残っています。 正月にまで持ち越したくないので、何とか仕上げたいと思っていますが、さてどうなるか。

 明後日はクリスマスイブ。クリスチャンではないけれど、クリスマスは心ときめくものがあります。もう贈り 物をもらえるような歳ではなくなったけど、イブの夜には何だかいいことがありそうな……
 先日、大学の年内最後の授業で、「心に残る贈り物って何だろう」と題して、いろんな贈り物にまつわる 作品を紹介しました。そして最後には、昔、ぼくの作ったラジオドラマ「聖夜/天使が/街で」を聴いても らいました。自動ドアと失恋した女の子とのふれあいを描いた物語です。学生たちは黙って聴いていたけ れど、気に入ってもらえたかなあ。
 このドラマは「きいちの音楽室」にアップしています。よかったら聴いてください。


2011年12月16日 金曜日

「きいちの音楽室」−「破れた靴下」
 「きいちの音楽室」に8曲目をUPしました。
 今回はクリスマス・ソングです。当時の自筆楽譜には1969年11月作と記されています。18歳の時の作 品。この頃よく聴いていた荒木一郎の歌に、「ひとりぼっちのサンタクロース」というクリスマス・ソングがあ って、それに触発されて作りました。クリスマスの夜、女の子が部屋でひとり、サンタクロースの来てくれ るのを待っているという設定をそのまま頂戴しています。ただ、荒木の歌が、「私が恋をするまでは/なっ てあげましょ恋人に」という高ビーな(笑)設定であるのに対し、僕の歌では、貧しい女の子が、「ごめんな さいね サンタのおじさん こんなに破れた靴下で」という具合に、いじらしい女の子の話に変えていま す。

 今回はピアノ演奏版の録音に障害が発生し、公開が1週間ほど遅れてしまいました。いつも録音の作 業をしてくれているIさんによると、電子ピアノに録音したファイルがパソコンに取り込めないという事態が 発生したとのこと。曲が長すぎる(6分32秒)からかもと言うことですが、まだ正確な原因は不明です。仕 方がないので全体を2つに分割してパソコンに取り込み、それをまた1つにつなげるという作業を施して 何とか完成。耳の肥えた人ならつなぎ目が分かるかもしれませんが、僕にはどこで切れているのか全く 分かりませんでした。みなさんには分かるでしょうか?
 何はともあれ、Iさん、大変な作業だったと思います。ご苦労様でした。

 ピアノの編曲は今回も角篤紀さんで、演奏は木村美子さん。一足先に演奏を聴いたIさんからは、「音 が光を含んでいます。音と音の間にやわらかい光を感じます。ランプの光のような、ガラス越しの黄色が かった灯りの光。窓ガラスは少し曇りがちで、時折、ちらちらと雪の舞っているのが視えます。枝に積もっ た雪がまとまって落ちる時の音や、空気の流れも。部屋の中の少し乾いた空気の感じも」というステキな 感想が寄せられました。これは編曲と演奏のおかげです。角さんと木村さんには感謝感謝です。

 今回の自作自演版ではビオラを使っています。ビオラの編曲などしたことがなく、「近代管弦楽法」とい う本を買ってきて、付け焼き刃で編曲しました。ビオラの楽譜はハ音記号(アルト記号)という特殊な記号 で書かれ、ト音記号の楽譜をハ音記号に移し換えるのに苦労したことを懐かしく思い出します。
 何はともあれ、ピアノ版と自作自演版とを比べつつ、お聴きいただければ幸いです。

 楽譜・歌詞等は「作曲」欄に掲載していますので、そちらをご覧ください。


2011年12月15日 木曜日

びーぐる特集 編集完了!
 「びーぐる」次号特集「今こそ、岸田衿子」の編集が完了しました。全部で56ページ。かなり苦労しました が、それなりに充実した内容になったと自負しています。
 今回の編集作業で最も苦労したのは年譜作り。いろんな資料にあたりましたが、衿子さんについての きちんとした年譜がありません。そこで一から作ることに。生地や卒業した小学校、結婚歴や胸の病気で の療養歴など、本人が生きていれば簡単に分かることですが、亡くなった今となっては分からないことだ らけです。息子さんに聞いても、昔のことはよく分からないとのこと。どうして? と最初は思いましたが、 よく考えてみれば、それはそうですよね。僕だって母親の卒業した小学校なんて知りませんから。
 いろんな年譜に「東京芸術大学油絵科卒」と載っていますが、その入学年、卒業年一つとっても分かり ません。大学に電話して聞いてみましたが、個人情報保護法で教えられません、とつれない返事。こんな ことまで「保護法」の対象にするなんて、あまりにも型にはまりすぎているような。一般人じゃなく、ある程 度公的な人なんだし…と、そんなことを一事務員に言っても埒があきません。そこでまた別ルートから …、という具合に一つ一つ空白部分を埋めていきました。
 まだまだ不完全な年譜ですが、たぶんこれが今現在では最も詳しい「岸田衿子の年譜」になっていると 思います。
 何はともあれ、これだけ苦労したのですから、ひとりでも多くの岸田衿子ファンに読んでもらいたいと思 っています。発行は来年1月下旬。乞うご期待。




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